学問の神さまと天神信仰
菅原道真をお祀りする天神さまは全国各地にあり、学業の神さまとして信仰を集めていることはあまりにも有名なことです。
受験を経験した人であれば何かしらの形で、天神さまに合格祈願したことがあるという人は大勢いることでしょう。
この天神信仰はどのように生まれたのでしょうか。
菅原道真と天神さま
天満宮・天神社といえば菅原道真をご祭神とし、学問の神さまとして親しまれています。
現在天神さまをお祀りする神社は、1万社以上あり全国に分布しています。
ではどうして人であった道真公が「天神さま」としてお祀りされ、信仰されるようになったのでしょうか。
もともと博識であった道真公は宇多天皇の厚い信頼を得て、醍醐朝には右大臣にまで昇進しますが、藤原氏の策略によって九州の太宰府に左遷されます。
そして道真公は失意のうち悲運の最期を遂げます。
道真公の死後、都は激しい落雷に見舞われ人々は怨霊となった道真公の祟りとして恐れました。
その怨霊を鎮めるために創建されたのが北野天満宮と太宰府天満宮です。
元来、天神とは雷の神さまのことで以前から天神信仰はあったようです。
そこに都で起きた道真公怨霊による落雷とが結びついて、道真公が天神さまとしてお祀りされたといわれています。
菅原道真と学問の神さま
もともとは怨霊として天満宮にお祀りされた道真公でしたが、時が経つにつれ人々の関心は道真公が生前は学者・文人として卓越した才能の持ち主であり、優れた業績を残していることに向いていったようです。
そしていつしか道真公の才能にあやかろうという人々の思いが、学問・文筆の神さまとしての天神信仰を確立していったのでしょう。
天神さまは現在も受験や学問の神さまとして多くの人に親しまれ、全国の天神さまをお祀りする神社には受験シーズンになるとそのご利益にあやかろうと多くの学生が訪れます。
特に受験生にとっては一つの心の支えになってくれるありがたい神さまといえるのではないでしょうか。
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